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遊んだフリーゲームの感想とか

あの人に届けなければ『ダドリーと不思議な塔』

※ネタバレ注意※

 

ダドリーと不思議な塔』ブラウザ版をプレイさせて頂きました。

ドット絵の短編謎解きアドベンチャー……やらずにはいられないッ!

 

この作品の特徴はなんといっても視点切り替えシステム。

郵便屋さんとワンちゃんのそれぞれの得意分野を生かして各部屋の仕掛けを解き、全10階建ての塔をのぼり塔の主におくりものを届けるのが目的です。

謎解きはやさしめ……だと思うのですが、私は何度か大きな勘違いをしたり新しい道を見落としたりして、塔をのぼったりおりたりしました……ヘヘッ……。

基本的にゲーム中ではっきりどこそこへ行け~や探して~と指示されない限り下の階層に引き返す必要はなく、周辺をよく探索することで道が開けました。

 

冒頭のやりとりと明かされないわんこの名前の時点でうっすら不穏なものを感じてはいたんですが、あの結末は完全に予想できなかったです。

執事の霊はどういうことなんでしょうか……生霊?後悔のあまりの具現化?あるいはあの罪を犯した時点で『執事の彼』は死んだということなんでしょうか……。

 

隠し要素も追加EDも回収しましたが、私にはどのENDが正解か決められません。

だって塔の人たちいい人しかいないんだもの……おくりものを届けた後に彼らがどうなるのかを思うと届けない方がいいんじゃないかと思ってしまいます。

でもそうするとベンジャミンさんはこの先ずっと、たとえそれがあとわずかな時間だとしても後悔に苛まれ苦しまなければならないし、郵便屋さんも最後まで迷ってそれでもおくりものを届けようとした決意も未来も失われて、じゃあおくりものを届ければ塔の住人はさておき二人は救われるのか?といえば……ベンジャミンさんは救われるかもしれないけど、郵便屋さんは……これは第三者のエゴに過ぎませんが、まだ幼いといって差し支えない郵便屋さんに罪を背負ってほしくありません。

 

うだうだと書き綴ってしまいましたが、胸にせまる素敵なゲームでした。